放課後の純喫茶

学校で話し足りなかったあれこれ。

7. ラグビー三昧な人

年末年始、ラグビー三昧です!笑

12/30高校ラグビー 、12/31中学ラグビー、1/1高校ラグビー。1/2大学ラグビー、1/3高校ラグビー  ←今ココ。毎年こうです。アホか思います。。笑 ほっといて下さい。彼女いないので。予定が他に全くないのです!!笑

 

今日は準々決勝がありました!

教え子の所属チームの中では、大阪桐蔭と天理が残ってます。これまで各県の予選や、花園で勝ち上がってきた両チーム。その裏で破れた仲間たち。皆の思いを背負いつつ、見事にプレーしてくれました!僕も中学時代の彼らがプレゼントしてくれたこのクッションを持って観戦です!

全員の思いが詰まってます。試合前からもう泣きそうです!笑

 

大阪桐蔭は・・・勝ちました!!準決勝進出です!個人の判断力がすごーい。特に12番、高本幹也君。僕の親友がコーチを務める大阪スクール代表の出身です。昔から上手い子がいると聞いてはいましたが。。視野の広さがすんごいです。スペースへ蹴り出す的確なキック、ステップワークは超高校級。彼が持ったボールは必ず、生きて味方の手に渡るのです。要は、彼がボールを手放す(パスやキックをする)と、次のプレーがチャンスになっている。

 

特に僕が注目してるのは、相手BK3の手前に落とす見事なキックコントロールです。「スペースに蹴り込む」という考えはほとんどの選手が持っていますが、彼は一見スペースがないように見える場所へも鮮やかにボールを落とします。つまり、相手の届かない場所へ。奥だけではなく、手前にもです。僕はAリーグ所属の大学チームや中学、高校でコーチしましたが、この場所へキックできる選手は、記憶を辿っても多くはいません。“スペース”というのは、「相手が完全にいない場所」だけでなく、「いるんだけど届かない場所」もある。ここへ技ありのキックを蹴り込みます。そうすることで敵にボール処理の時間をかけさせ、次の展開を有利に運びやすくなります。高校レベルではすごいスキルです!

 

天理は・・・負けてしまいましたね。。残念ですが相手が強かった。前半はめちゃめちゃ勝っていました。まるで針に糸を通すかのような、絶妙な場所への高速パス。そこへ走り込んで来る複数の選手は、狭いスペースを切り裂いてました。リプレイを見ないと仕組みがわからない程の、数人が絡む高速サインプレー。あれは 本当に見事です。相手は春の全国王者、桐蔭学園高校でしたが、天理の攻撃にタジタジでした!

 

でも、気になる点がいくつかあった。DFのシーン。3回戦まではできていた、ターンオーバーが中々できません。天理はDFのシーンになると、ターンオーバーを狙うためなのか、ほとんどのブレイクダウンで多くの人数をかけます。ブレイクダウンに人数をかけるということは、どこかの人数が減っているということ。つまりそこを攻められるとゲインされてしまうのです。通常、ブレイクダウンにプレッシャーをかける意図は、ターンオーバーをするため、もしくはボールリサイクルを遅らせるためです。ターンオーバーはボールを奪うため、リサイクルを遅らせるのは、次のフェイズへのDFセットを行うための時間稼ぎです。

その際、ほとんどのチームで1〜3人が、まずはボールリサイクルを遅らせることをします。その他の選手はブレイクダウンに入らず、次のDFセットを行う。その後ターンオーバーまで狙えるとなれば、後から1〜2人を追加します。しかし、天理はそれが最初から3〜4人の印象です。つまり、次のDFセット人数が常に物理的に不足します。確かに天理のブレイクダウンへのプレッシャーは半端じゃないです。3回戦まではそこで、ターンオーバーまでできていた。しかし、桐蔭学園はそれをさせなかった。一旦ボールをリサイクルされると、天理のDF人数は足りない。それを見た桐蔭学園は、大きくボールを外側へ動かします。それでも天理は巧みな組織DFでトライまではされません。一方、確実にゲインを許すのも事実です。(DFライン人数が少ないのでどうしても後追いのDFとなる。)フィットネスの観点から見ても、これの連続では相当キツイです。

 

天理DFのライン人数が足りているシーンでは、桐蔭学園は外展開せず、9シェイプを使います。天理は人数をかける→ターンオーバーできない。また、桐蔭学園は10シェイプで強い選手に行かせ、サポートを早めるオプションも持っていた。天理のBKDFに対し、強いランナーがタックルを交わします。そしてブレイクダウン即出しを行う。ゲインを許すとDFは、ブレイクダウン周辺にグルーピングされてしまう→人数が不足する。→外展開される。これの繰り返しとなり、気づけば天理はジワジワとゲインされていた。つまり、ブレイクダウンに人数をかける天理は、極端にリサイクルを遅らせるか、ターンオーバーすることができなければ、次フェイズで人数的に不利になる。

 

桐蔭学園のAT力は本当に凄まじかったです。1人目で決して倒されない。また、後半風上の条件を利用して、徹底したエリアマネジメント。天理を自陣へ追いやりました。天理は敵陣からボールを動かすチームだと言うことは、予選から見て理解できました。自陣にいるとキックをするのです。しかしこの場合天理は風下。エリア取りでは不利な状況です。また、僕が見て致命傷だと感じてしまったのは、天理にロングキッカーがいないという現実です。桐蔭学園はこの二つの要素を巧みに利用してゲームを支配。

後半は終始有利に進めました。

 

天理は試合終盤になって、自陣からでもボールを動かし始めます。ここからが本当に感動的で、なんと桐蔭学園を苦しめたのです。そう、実は天理は自陣からでも、攻めきれる力を持っていたのです。たらればの結果かもしれませんが、もし後半の初めから、天理が不利なエリア取りに走らず、自陣からパスでATしていれば・・・。と思うほど、両者最高レベルのチームで、胸が熱くなる試合をしてくれました。

その他のチームの試合も凄かった。感動をくれた選手たちに、心から感謝を申し上げたい。f:id:hitomaru01:20190128163542j:image